About Chef in Residence

Brewは、シェフ・イン・レジデンス*のプロジェクトを同時にスタートし、
プロジェクトに参加中のシェフによるスタンドバルを週3日(金〜日)営業します。

食の課題は社会の課題。
店舗に縛られず、個々のスキルや経験を活かしながらも社会課題に関われる働き方をサポートするプラットフォームを目指してスタートします。

*シェフ・イン・レジデンスとは
アーティストが一定期間ある土地に滞在し、常時とは異なる文化環境で作品制作やリサーチ活動を行うアーティスト・イン・レジデンスの料理人版ともいえる取り組み。


Vol.1
Chef in Residence in Brew
Yoshie Iwaichi

岩市 佳枝(いわいち よしえ)
東京生まれ関東近郊育ち。

天真爛漫!に育ちました。
服飾専門学校卒業後、ミュージカルが好きで舞台衣装制作のお仕事へ。
男社会の中、衣装さんチームという女社会にもまれながらドームを走り回る日々。

アパレル販売員で接客を試みるものの、やはり裏方を支える制作が性に合ってるなと思いつつ、おいしいものを探し食べる事が好きだったので飲食へ転職しました。調理知識ゼロだったのでとにかく自分の舌がときめく方へと転職。

パン職人に憧れベーカリーへ、エスプレッソの魅力に取り憑かれバリスタに教えてもらいながらコーヒー巡り、イタリアンの事も知らなくてはと思いながらイタリアン研修で奮闘、ナチュラルワインと出会った憧れのビストロ、代々木上原の店舗で立ち上げを経験し、そこで高知につながる船山シェフに出会い、在来種、伝統野菜のおいしさ、多様性に感動。

私は言葉で表現が苦手な分 “つくる”という事に気持ちをのせています。

スキルアップの為の転職でしたが、同時に労働環境の過酷さも体験してきました。私生活が少しずつ削られると同時に自分も削られていく感覚に違和感がつのり、こういった働き方は本来の豊かさに繋がっていくのでしょうか。

キッチンに立つとやる事は次から次へと溢れてくるし、飲食においてお店にいる時間が長くなるのは理解できます。ただ、もう少し角度を変えて見てみたら、誰かに支えてもらったり助け合ってみたら、新しい形が出来るのではないかと思っています。

料理をしているだけではなく、料理をする人たちの労働への新しい場所を。レストランの楽しさを。
誰かと一緒に作り、一つのテーブルを囲み、誰かと一緒に食べて、話して、成長する。
ひとりで食事をしてはいけないのです。そんな場所作りをしたいと思ってます。

ひっそりと、でもでっかく心に掲げるテーマは “未来の子供たちのために!”
(これは佐渡で出会った農家のおじさまの受け売りです)。